ドル円レートの適正水準

ファイナンス

1ドル130円は高いのか安いのか

為替のドル円が130円を突破しました。
ここで投資をしている人は気になると思います。
130円は天井(最円安)か。それともまだまだ円安に進むのか。
まだまだ円安に進むのであれば、外貨預金や外貨債券・株式へ投資
行きすぎだと思えば、投資抑制もしくは為替のショートポジション(売りポジション)をとる
正解はどちらでしょうか?
ホントの正解は
誰にもわからない
です。。
と記載すると、本記事の意味がなくなってしまいます。
今回は、理論的な為替の適正水準というものがありますで、そちらをご紹介します。

理論的な為替の適正水準

理論的な為替の適正水準とは、
購買力平価説に基づいた為替レートのことです。
購買力平価とは、同じ製品の価格はどこの国でも一つであるという理想の世界を仮定した場合の為替相場です。
何を言っているのか。
例えば、日本ではビックマックが390円。アメリカでは5.65ドル。
この場合、ビックマックの価値が世界どこでも同じであると考えるのであれば、価値を図る通貨という物差しが違うだけ。
なので割り算で為替適正レートが算出できる。
この場合だと、390÷5.65=69円
となる。
低い(円高)。。
と感じるかと思います。
もうひとつ、大事な要素が物価の違いです。
世の中には物価の違いを考慮した理論的な為替適正水準が様々な機関から発表しています。

様々な機関から。。
結局どれを見ればよいか混乱すると思います。
代表的なデータを紹介しておきます。

一つがOECDのデータです。
経済協力開発機構という国際機関です。
ポイントは学校の授業でも習うくらい有名な機関だとということです。
有名かつ権威ある機関のデータなのでかなり参考になると思います。
OECDの購買力平価による為替レートは
97円
となっています。

もう一つは公益財団法人国際通貨研究所のデータです。
こちらは説明がわかりやすいです。
指標がいくつかありますが、消費者物価の購買力平価を見ます。
そのときの為替レートは
110円
となっています。

マーケットの指数を読み解くうえで大事なことは
縦と横の視点です。
縦は時系列
横は違うスコープ
今回は、2つの違う機関のデータを見ました。
ここで、水準は違いますが時系列でみると円高方向に向かっているのがみてとれます。
これは、物価の上昇率が日本がアメリカより低いからです。
物価上昇率という構造的には円高方向にむかうようです。

まとめ

購買力平価を鑑みると、130円は円安方向に行きすぎとみられます。
適正水準は100円~110円かと計算されています。
なので、短期的には円高方向に戻るのではないかと思います。
しかし、長期的な視点では、日本という国が根本的にダメになる(信用を失う)と円安になるということは頭の片隅に入れておいたほうがよいかと思います。

為替をみるうえでは、様々な参考指標がありますが、代表的な適正水準の考え方をご紹介しました。
為替に係る投資に悩んでいる方々の一助となれば幸いです。

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