投資信託のリスクとは
投資信託を選ぶときはリスクが気になると思います。
投信信託の指標にはリスクの数値が存在しますが、この数値が何を意味しているのかが良くわからない方が多いと考えています。
今回はリスク量の具体的な算出方法をご紹介します。
具体的な方法を見ることにより、少しでもリスクの理解に繋がれば幸いです。
eMAXISを使用する理由
リスク量の算出はeMAXISを使用していきます。
有名な投資信託であることも理由ですが、分析データの入手方法が簡単なのが選択理由です。
では、「eMAXIS 日経225インデックス」を分析してみます。
リスク量の算出方法
Step1 データ入手
まず、分析用データを入手します。
HPにアクセスし該当ファンドのcsvマークをクリックして、csvファイルをダウンロードします。
このようなデータを入手できます。
Step2 データ分析
csvデータをExcelファイルに貼り付けます。
貼り付けるときに
・A列と1行目は空けておく
・入力数値は青文字にしておく
としておくことをおすすめします。
分析用のデータを整理します。
J5セルに “=B5”
K5セルに”=D5″
と入力します。
基準価格は2つありますが、基準価額(分配金再投資)(円)を使用します。
そして、分析を開始します。
L9セルに”=(K9-K5)/K5”
と入力します。
これは、5営業日前(1週間前)からの変化率を表しています。
L9セルをデータがあるところまでコピーします。
O4セルに”=STDEV.S(L9:L2801)”
と入力します。
こちらは標準偏差を求めています。
マーケットの世界では神様でもない限り母集団は把握できないので、標本標準編を使用します。
この標準偏差がリスクです。
標準偏差は統計の話ですので、詳細はこちらの記事で説明します。
元々、週次の変化率を算出していたので、年率へ変換した場合は√52を掛けます。
O5セルに”=O4*SQRT(52)”と入力します。
52は1年間を52週としています。ルートは統計的な話なので別記事でご説明します。
このO5セルがリスク量(年率)として表されます。
eMAXIS 日経225インデックスの場合ですと
1年間で68%の確率で-19%から+19%の変動範囲内に収まりますという意味になります。
こちらの説明も難解だと思いますので別記事でご説明します。
留意点
リスク量算出時に様々な前提を置いています。
今回は2009年から分析しましたが、直近1年間だけのデータを使用するとまた違う結果になります。
分析期間の選び方は悩ましいのですが、最初は色々な場合を計測していき感覚を掴むとよいかと思います。
結論
「eMAXIS 日経225インデックス」を用いてリスク量の算出方法をご紹介しました。
理論的な背景等・考え方については省略いたしましたが、実際手を動かして分析するだけでも色々と見えてくるかと思います。
本分析方法は、投資信託選びや資産配分へ活かすことが可能ですので、ぜひお試しください。
投資信託のリスクについて理解への一助となれば幸いです。
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